車の12か月点検(法定点検)を受けないとどうなる?

結論

12か月点検は義務だが実質罰則なし。受けないと故障時の保険・保証・売却査定で不利。10,000〜25,000円で年1回が安心料として標準。

どうする?編集部 · · 読了 約4分
目次(19項目)
  1. 結論から先に
  2. どんな場合に当てはまるか
  3. 12か月点検と車検(24か月点検)の違い
  4. 自家用車の標準スケジュール
  5. 該当する車種
  6. 受けないと特にリスクが高い車
  7. 例外状況
  8. 受けなくても問題が出にくいケース
  9. 罰則がある対象
  10. リコール対応とは別
  11. 費用・リスク・注意点
  12. 12か月点検の費用相場
  13. 点検する項目(法定)
  14. 受けない場合の経済的リスク
  15. お得な選び方
  16. 自分でできる日常点検(道路運送車両法)
  17. 点検記録簿の保管
  18. よくある質問
  19. 参考資料

結論から先に

12か月点検(法定12か月点検)は道路運送車両法 第48条で実施が義務化されていますが、未実施に対する直接的な罰則は事実上ありません。ただし、①メーカー保証期間中の故障で保証適用が否認されるリスク、②任意保険の整備不良起因の事故での補償減額、③売却時の査定額への影響、④早期発見できた不具合の見落としによる修理費増大などの不利益があります。費用は10,000〜25,000円程度で、ディーラーまたは整備工場で年1回受けるのが標準的な維持コストです。

どんな場合に当てはまるか

12か月点検と車検(24か月点検)の違い

  • 車検(自動車検査):2年に1回、国の検査機関での法定検査。受けないと公道走行不可で重い罰則(無車検運行:30日以内の運転禁止+6か月以下の懲役または30万円以下の罰金)
  • 24か月点検:車検と同時に行う法定点検
  • 12か月点検:車検の中間年に行う法定点検(一般的に「12か月点検」「中間点検」と呼ばれる)

自家用車の標準スケジュール

  • 新車購入1年後:12か月点検
  • 新車購入2年後:12か月点検(次回車検まで2年あるため)
  • 新車購入3年後:初回車検(24か月点検同時)
  • 以後、車検年と中間年で交互

該当する車種

  • 自家用乗用車(普通車・小型車)
  • 軽自動車
  • バイク(250cc超)
  • 事業用車両は別途6か月点検・3か月点検が義務(こちらは罰則あり)

受けないと特にリスクが高い車

  • 新車保証期間中(特に5〜10年延長保証付き)
  • 走行距離が多い車(年間20,000km超)
  • 高年式車・古い車(10年以上)
  • 過酷な使用条件(毎日長距離・山岳路・寒冷地)

例外状況

受けなくても問題が出にくいケース

  • ほぼ車に乗らない(年間3,000km以下)
  • 保証期間がすでに終了している中古車
  • 売却予定もなく長期保有
  • 5年以内の車で異常を感じない

ただし「問題が出にくい」だけで義務違反であることに変わりはありません。

罰則がある対象

事業用自動車(タクシー・トラック・バス)の3か月点検・6か月点検・12か月点検は実施義務違反で30万円以下の罰金が科される可能性があります(自家用車は除く)。

リコール対応とは別

リコール(メーカーが特定の不具合に対して無償修理を実施する制度)は12か月点検とは別。リコール対象車種を持つ場合、点検と同時にディーラーで対応してもらえることが多いです。

費用・リスク・注意点

12か月点検の費用相場

  • ディーラー(トヨタ・日産・ホンダ等):12,000〜25,000円
  • 民間整備工場:10,000〜18,000円
  • カー用品店の「車検前点検」:5,000〜10,000円(法定12か月点検代替にならないことに注意)
  • 中古車販売店:6,000〜15,000円
  • メンテナンスパック契約:年8,000〜15,000円相当(複数年契約割引あり)

点検する項目(法定)

  1. かじ取り装置(ハンドル・パワステ)
  2. 制動装置(ブレーキ・パッド・ローター・配管)
  3. 走行装置(タイヤ・ホイール・足回り)
  4. 緩衝装置(ショックアブソーバー・スプリング)
  5. 動力伝達装置(クラッチ・ミッション)
  6. 電気装置(バッテリー・配線・点火装置)
  7. 原動機(エンジン・冷却・燃料系統)
  8. 排気ガス発散防止装置
  9. 排気装置(マフラー)
  10. 燃料装置
  11. 車体・車枠 合計約26項目(自家用乗用車)

受けない場合の経済的リスク

  • 保証適用否認による修理費自己負担:エンジンASSY交換50〜120万円、ATミッション交換30〜70万円
  • 売却時の査定低下:1〜3万円(同年式・同走行距離の点検記録車との比較)
  • 整備不良車検での再検査費:5,000〜15,000円
  • 任意保険の整備不良起因事故:補償減額または免責のリスク

お得な選び方

  • 車検と12か月点検をまとめてディーラーで行うとセット割引(5〜15%)
  • 認定中古車購入時はメンテナンスパック加入で12か月点検費用込み
  • 残価設定ローン契約中はディーラーでの点検が条件のことが多い
  • ガソリンスタンドの「コミコミパック」も検討(ENEOS、出光等)

自分でできる日常点検(道路運送車両法)

  • タイヤ空気圧
  • タイヤ溝(スリップサイン)
  • タイヤ表面の損傷
  • ヘッドライト・ブレーキランプ・ウインカーの点灯
  • エンジンルームのオイル量・冷却液量・ブレーキフルード量・バッテリー液量
  • ウォッシャー液量
  • ワイパー作動

これらは法令上の「使用者の点検整備義務」として実施が望ましく、月1回程度で十分です。

点検記録簿の保管

12か月点検と車検の結果は「点検整備記録簿」(メンテナンスノート)に記録され、車両に保管します。売却時に「整備履歴あり」と査定アップ材料になります。紛失したら整備工場で再発行可能。

よくある質問

Q. 数年間12か月点検を受けていません。今からでも受けるべきですか?

受けるべきです。過去の未実施を罰せられることはなく、現時点での車両状態を把握できます。次回車検時のトラブル発見と費用見積もりにも役立ちます。長期未点検車は通常より時間がかかり、追加整備が必要になることが多いので、車検2〜3か月前に受けることをおすすめします。

Q. ディーラーで「ここも交換しましょう」と次々追加されるのを避けたい場合は?

①事前に「法定点検のみで概算金額〇〇円以内」と上限を伝える、②追加整備提案は「今すぐ必要か、次回車検でよいか」を確認、③見積りを書面でもらい持ち帰り検討、の3点で対応可能。緊急性のないものは断っても問題ありません。

Q. 軽自動車も12か月点検は必要ですか?

必要です。軽自動車も道路運送車両法の対象。費用は普通車よりやや安く8,000〜18,000円が相場。

Q. 海外輸出予定の中古車も12か月点検が必要ですか?

公道走行する限り必要です。輸出のために抹消登録した後は不要ですが、輸出までの走行で公道を使うなら点検は必要。

参考資料

  • 国土交通省「自家用車の点検整備」— 法定点検の制度解説
  • 国土交通省「道路運送車両法」第48条 — 点検整備義務の根拠条文
  • 日本自動車整備振興会連合会 — 整備業界団体の案内
車の12か月点検(法定点検)を受けないとどうなる? — クルマ 関連イラスト (どうする?)
Photo by Diego Jimenez on Unsplash

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参考資料

  1. 国土交通省「自家用車の点検整備」
  2. 国土交通省「道路運送車両法」
  3. 日本自動車整備振興会連合会「自家用乗用車の点検整備」

掲載時点で確認した資料です。制度やガイドラインは変わることがあるため、手続き前には各機関の最新情報も確認してください。

ご注意 この記事は一般的な情報を整理したものです。症状・家計・契約・法律関係など、個別判断が必要な場合は、医師・税理士・弁護士・行政窓口などにも確認してください。

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