給与所得控除65万円に引き上げ。年収いくらの人が対象?

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給与所得控除65万円に引き上げ。年収いくらの人が対象?

2025年分から給与所得控除の最低保障額が55万円→65万円に。年収162.5万円以下のパート・アルバイトが手取り増加。基礎控除拡大と合わせて160万円まで非課税圏。

どうする?編集部 · · 読了時間 約4分

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結論から先に

2025年分の所得から、給与所得控除の最低保障額が55万円から65万円に引き上げられます。年収162.5万円以下のパート・アルバイト・学生・年金以外の所得が少ない方が主な対象です。基礎控除の拡大(最大95万円)と合わせて、年収160万円台までの方の所得税負担が実質的にゼロまたは大幅軽減されます。会社員は年末調整で自動反映され、特別な手続きは不要です。自営業者の事業所得は対象外で、青色申告特別控除がその役割を担っています。

どんな場合に当てはまるか

新しい給与所得控除65万円の恩恵が大きいパターンです。

パート・アルバイトで年収123万円前後

扶養範囲ぎりぎりで働く配偶者・学生に最も恩恵があります。年収123万円までは扶養範囲・所得税ゼロ・住民税もほぼゼロです。

学生のアルバイト

給与所得控除65万円+基礎控除58万円=123万円まで所得税が課されません。勤労学生控除(27万円)を使えば150万円まで非課税。親の扶養もキープできます。

短時間勤務・副業の小規模給与

週20時間未満のパート、副業の小額給与なども給与所得として控除対象です。複数の勤務先がある場合は合算で計算します。

早期退職後の再就職

再就職先の給与が年162.5万円以下なら満額65万円の控除。退職金の課税とは別計算です。

シニアの再雇用

定年後の再雇用で給与が下がった方も、年収162.5万円以下なら最低保障額65万円が適用されます。年金との二重所得もそれぞれの控除が独立して適用されます。

例外状況

改正の恩恵が小さいケース

  • 年収162.5万円超:従来の計算式で、最低保障額の引き上げの影響を受けない
  • 年収850万円超:給与所得控除の上限195万円で頭打ち
  • 給与収入なし(事業のみ・年金のみ):影響なし

同時に変わる扶養範囲

  • 扶養親族の所得要件:48万円→58万円
  • 給与年収換算で103万円→123万円が扶養範囲
  • 配偶者控除の対象配偶者の所得要件も同様
  • ひとり親の生計を一にする子の所得要件も同様

住民税への影響

住民税の給与所得控除は所得税と同じ計算式ですが、住民税の基礎控除は43万円据え置きのため、住民税の課税ラインは所得税より低めです。年収100〜110万円前後で住民税が発生し始めます。

通勤手当の見直し

2025年4月以降の通勤手当の非課税限度額が見直されました。月額15万円から月額15万円維持ですが、ガソリン代の換算式の調整等があります。所得税の計算で通勤手当が非課税扱いか確認しておくと安心です。

費用・リスク・注意点

新しい給与所得控除の計算式(2025年分以降)

  • 年収162.5万円以下:65万円(最低保障額)
  • 年収162.5万〜180万:年収×40%-10万円
  • 年収180万〜360万:年収×30%+8万円
  • 年収360万〜660万:年収×20%+44万円
  • 年収660万〜850万:年収×10%+110万円
  • 年収850万超:195万円(上限)

改正による減税額の試算

  • 年収100万円:基礎控除拡大と合わせて年約3,000〜5,000円減税
  • 年収150万円:年約10,000円減税
  • 年収160万円:年約12,000円減税
  • 年収200万円:基礎控除拡大の効果のみ約7,000〜15,000円
  • 年収500万円:基礎控除分のみ、約5,000円程度

サラリーマンの確認事項

  • 給与明細の所得税額が2025年1月以降に変化(年末調整で精算)
  • 源泉徴収票の控除額が変わる
  • 副業がある人は確定申告で再計算
  • 年末調整書類(扶養控除等申告書)の書き方は基本同じ

扶養を超える働き方の損益分岐点

  • 「123万円の壁」:扶養から外れる新ライン
  • 「150万円の壁」:配偶者特別控除が満額から減額開始
  • 「161万円の壁」:配偶者特別控除が消える
  • 「年収300万円超」:給与所得控除最低保障額65万円の枠を超える
  • 社会保険の106万円・130万円の壁は別問題

申告関連の事務処理

  • 源泉徴収票・支払調書の様式変更(一部)
  • 確定申告書の様式更新(2026年提出分)
  • 国税庁のe-Tax・確定申告書等作成コーナーが対応
  • 会計ソフト・給与計算ソフトも順次対応

よくある質問

Q. パートで年収120万円ですが、税金はいくらになりますか?

給与所得控除65万円を引いた所得は55万円、基礎控除58万円(扶養親族の所得要件)を引くとマイナスになるため所得税はゼロです。住民税の基礎控除(43万円)との関係で住民税は少額(5,000円前後)発生する自治体もあります。社会保険料は別途必要です。

Q. 副業を始めた給与所得者の手取りはどう変わりますか?

本業の給与は年末調整で給与所得控除65万円(または該当額)が適用されます。副業の給与も給与所得控除(合算でない単独計算)が使えます。副業所得が20万円超なら確定申告が必要で、本業と副業を合算した所得で再計算されます。

Q. 自営業から会社員に転職した年の扱いは?

事業所得(自営業期間)には給与所得控除は適用されず、必要経費の実費控除のみ。会社員期間の給与収入には新しい給与所得控除が適用されます。両方を確定申告で合算し、基礎控除を1回適用して計算します。

Q. 通勤手当も給与所得控除の対象ですか?

非課税の通勤手当(月15万円までの公共交通機関費)は給与所得控除の計算には含めません。「課税給与」が控除の計算ベースです。通勤手当を含んだ「総支給額」から非課税通勤手当を引いた額で控除を計算します。

参考資料

  • 国税庁「令和7年度税制改正のあらまし」— 給与所得控除と基礎控除の改正内容
  • 国税庁「No.1410 給与所得控除」— 計算式の詳細
  • 財務省「令和7年度税制改正の大綱」— 改正の背景と影響
給与所得控除65万円に引き上げ。年収いくらの人が対象? — お金 関連イラスト (どうする?)
Photo by Karyna Panchenko on Unsplash

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参考資料

  1. 国税庁「令和7年度税制改正のあらまし」
  2. 国税庁「No.1410 給与所得控除」
  3. 財務省「令和7年度税制改正の大綱」

上記の出典は本文で扱った一般的情報の一次資料です。時期によりガイドラインが更新される場合がありますので、各機関の最新情報も併せてご確認ください。

ご注意. 本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、個人の状況により異なる場合があります。医療・法律・金融など専門的な判断が必要な事項は、必ず該当分野の専門家にご相談ください。

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