iDeCoの手数料が2026年から引き上げ、月いくら増える?
iDeCoの手数料引き上げは月数十円〜100円程度の増加が見込まれています。ただし多くの証券会社が手数料を独自に肩代わりしており、実負担がゼロのケースもあります。まず自分の加入先の手数料明細を確認してください。
目次(17項目)
結論から先に
国民年金基金連合会は2026年度からiDeCoの運営管理手数料を引き上げる方針を示しています。現行の月171円(税込)から数十円〜100円程度の増加が見込まれますが、正式な金額は現時点で確定していません。ただし楽天証券・SBI証券・松井証券などの多くのネット証券は、運営管理機関手数料を独自に無料にしているため、これらに加入中の人の実負担は変わらない可能性が高いです。まず自分の毎月の手数料明細を確認し、運営管理機関分が有料かどうかを確認してください。
今の手数料の体系
iDeCoの手数料は3つの機関に支払います。それぞれの役割と金額を整理します。
1. 国民年金基金連合会
加入・移換時に2,829円(一度だけ)、毎月105円(税込)が固定でかかります。すべての加入者が支払う固定費用で、金融機関を変えても変わりません。
2. 信託銀行(資産管理機関)
毎月66円(税込)が固定でかかります。これもすべての加入者に共通です。
3. 運営管理機関(証券会社・銀行など)
金融機関によって異なります。ここが無料の金融機関と有料の金融機関で差が出ます。
運営管理機関手数料の比較例
| 運営管理機関 | 毎月の手数料 |
|---|---|
| SBI証券 | 0円 |
| 楽天証券 | 0円 |
| 松井証券 | 0円 |
| イオン銀行 | 0円 |
| 地方銀行・一部の銀行 | 100〜500円程度 |
上記を合計すると、ネット証券では現行で月171円(国民年金基金連合会105円+信託銀行66円)が最低ラインです。
2026年の引き上げ見込み
国民年金基金連合会分の月105円が数十円〜100円程度引き上げられる見込みです。仮に月150円への引き上げであれば、増加分は月45円、年間で540円です。30年加入すると合計で16,200円の追加コストになります。
引き上げの理由は事務コストの増加とシステム維持費の上昇です。正式な金額と開始時期は国民年金基金連合会の公式発表を待って確認してください。
証券会社別の負担と選び方
手数料全体のコストを下げるには、運営管理機関手数料が無料の金融機関を選ぶことが最も効果的です。
ネット証券(手数料無料が多い)
SBI証券・楽天証券・松井証券・auカブコム証券などは運営管理機関手数料が無料です。2026年の手数料引き上げがあっても、国民年金基金連合会分と信託銀行分のみの負担となります。
銀行・対面型証券会社
地方銀行や対面型の金融機関では月100〜500円程度の運営管理機関手数料が設定されているケースが多く、iDeCoの掛け金額が少ない場合は手数料の比重が大きくなります。
掛け金別の手数料負担率(現行)
| 月の掛け金 | ネット証券(171円/月) | 手数料500円の金融機関(671円/月) |
|---|---|---|
| 5,000円 | 3.4% | 13.4% |
| 10,000円 | 1.7% | 6.7% |
| 23,000円 | 0.7% | 2.9% |
掛け金が少ないほど手数料の比率が高くなります。月5,000円の拠出で手数料500円の機関に加入している場合、手数料だけで収益が13%以上削られる計算です。
加入者ができること
手数料を確認する
毎月の「給付金支払・口座管理手数料等明細」または年に一度送られてくる「お取引報告書」で手数料を確認できます。運営管理機関への手数料がいくらかを確認してください。
金融機関の変更(移換)を検討する
手数料の高い金融機関から安い金融機関へ移換できます。手順は以下のとおりです。
- 移換先の金融機関でiDeCo口座を開設する
- 現在の金融機関に移換申請書を提出する
- 運用資産が自動的に移換される(通常2〜3か月かかります)
注意点として、移換中は運用が止まる期間があります。また移換手数料がかかる場合があります(4,400円程度)。
掛け金の見直し
手数料の比率を下げるには掛け金を増やす方法もあります。現在の上限額を確認し、拠出額を見直すことも一つの手です。
加入を急ぐ必要がある人は
手数料引き上げ前の2026年度早期に加入すると、当面は現行手数料が適用されます。ただし手数料の節約より、所得控除の活用期間を長くするほうが大きな効果があります。
iDeCoと新NISAの役割分担
手数料の比較をきっかけに、iDeCoを解約・休止しようとする人もいますが、注意が必要です。
iDeCoは掛け金全額が所得控除になるため、課税所得が高い人ほど恩恵が大きいです。年収600万円で月1万円拠出した場合、年間の節税効果は約2万〜2.4万円です。手数料の増加分(年数百円)と比べると、節税効果のほうがはるかに大きいです。
新NISAは途中で引き出せる柔軟性がある一方、所得控除はありません。老後資金はiDeCo、中期の積立は新NISA、という役割分担で検討してください。
Q&A
Q:手数料の引き上げが確定したらどう確認する? A:国民年金基金連合会の公式サイト(npfa.or.jp)または加入している金融機関からの通知で確認できます。引き上げが決定した場合、事前に書面または電子メールで通知が来ます。
Q:確定拠出年金(企業型DC)も同様に引き上げられる? A:企業型DCは勤務先の制度によります。国民年金基金連合会の手数料引き上げはiDeCoに直接影響しますが、企業型DCの手数料体系は別です。勤務先の担当部署に確認してください。
Q:iDeCoの手数料は税控除できる? A:iDeCoの手数料は運用コストとして自動的に差し引かれるものです。別途確定申告で手数料を控除する仕組みはありません。
Q:口座を持っているだけで手数料がかかる? A:はい。運用状況に関わらず毎月の手数料は引き落とされます。掛け金を「0円」にすること(拠出停止)はできますが、口座を保有している間は手数料がかかります。
Q:手数料の安い金融機関に移換するのはいつがいい? A:いつでも手続きできますが、移換には2〜3か月かかります。手数料引き上げが確定した後でも遅くはありませんが、早めに動いたほうが節約できる期間が長くなります。
参考資料
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参考資料
掲載時点で確認した資料です。制度やガイドラインは変わることがあるため、手続き前には各機関の最新情報も確認してください。
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