大学修学支援が2026年から理工系・農学系で対象拡大。対象は?
2026年4月から理工系・農学系は所得制限が緩和、年収600万円程度まで対象拡大。文系は従来通り住民税非課税世帯中心。
目次(23項目)
結論から先に
大学の修学支援新制度は、2026年4月から理工系・農学系分野について中間所得層(年収約600万円まで)に対象拡大されます。授業料減免と給付型奨学金の2本立てで、住民税非課税世帯は全額に近い支援、それ以外は段階的な支援額となります。文系・社会科学系は従来通り(住民税非課税世帯〜年収460万円程度)。理工系人材育成・産業界からのニーズに応える形での制度拡充です。申請は日本学生支援機構(JASSO)に高校3年生時に予約採用するのが標準的なフローです。
どんな場合に当てはまるか
修学支援新制度の対象になる典型ケースは以下の通りです。
住民税非課税世帯
最も手厚い支援(第Ⅰ区分)。授業料減免+給付奨学金月8.6万円。
年収300万円程度(第Ⅱ区分)
第Ⅰの2/3の支援。授業料減免+給付奨学金月5.7万円程度。
年収380万円程度(第Ⅲ区分)
第Ⅰの1/3の支援。授業料減免+給付奨学金月2.9万円程度。
多子世帯(子3人以上扶養)
2024年から所得制限緩和。年収約600万円まで段階的支援。
理工系・農学系の中間所得層(2026年4月〜)
新規対象。年収約600万円程度まで段階的支援。
自宅通学 vs 自宅外通学
自宅外通学(一人暮らし)の方が給付奨学金額が高い。例:第Ⅰ区分私立、自宅3.8万円/月、自宅外7.6万円/月。
例外状況
対象外になるケース
- 年収600万円超で多子世帯でない理工系
- 文系・社会科学系の年収460万円超世帯
- 学業成績が著しく低い(標準単位の不取得・GPA下位等)
- 退学・休学(休学中は支援停止)
高校時の成績条件
- 評定平均3.5以上が目安
- 例外として「学修意欲を確認できる場合」も対象
- 高校との連携で個別判定
大学入学後の継続条件
- 標準的な単位取得
- GPAが下位1/4以上
- 大学独自の基準あり
- 連続して下位の場合は警告→支援停止
専門学校・短期大学
- 同じく修学支援新制度の対象
- ただし「職業実践専門課程」等の認定校が中心
- 認定外の専門学校は対象外
大学院は対象外
- 修学支援新制度は学部のみ
- 大学院生は別途の奨学金(JASSOの貸与型・給付型)
- 一部の大学は独自の支援制度あり
費用・リスク・注意点
国公立大学の年間費用と支援額
| 区分 | 授業料減免 | 給付奨学金(自宅) | 給付奨学金(自宅外) | 合計支援額 |
|---|---|---|---|---|
| 住民税非課税 | 53.6万円 | 33.3万円 | 80万円 | 約87〜134万円 |
| 年収300万円 | 35.7万円 | 22.2万円 | 53万円 | 約58〜89万円 |
| 年収380万円 | 17.8万円 | 11.1万円 | 26.7万円 | 約29〜44万円 |
私立大学の年間費用と支援額
| 区分 | 授業料減免 | 給付奨学金(自宅) | 給付奨学金(自宅外) | 合計支援額 |
|---|---|---|---|---|
| 住民税非課税 | 70万円 | 45.6万円 | 91.2万円 | 約116〜161万円 |
| 年収300万円 | 46.7万円 | 30.4万円 | 60.8万円 | 約77〜107万円 |
| 年収380万円 | 23.3万円 | 15.2万円 | 30.4万円 | 約39〜54万円 |
申請時に必要なもの
- マイナンバー
- 親の所得証明書(市区町村発行)
- 高校在学証明書・成績証明書
- 推薦書(高校発行)
- 申請者本人の住民票
- 振込先口座情報
給付奨学金の振込
- 月単位での振込(毎月10日前後)
- 直接学生本人の口座へ
- 在学中は継続、卒業後は終了
- 退学・休学時は止まる
大学独自の支援制度
- 国公立大学:授業料免除制度(修学支援新制度と異なる場合あり)
- 私立大学:独自の給付型奨学金(成績優秀者向け、特待生制度)
- 修学支援新制度+大学独自=二重支援も可能
留学・休学時の対応
- 海外留学(大学派遣の正規プログラム):支援継続
- 私費留学:支援停止
- 休学:原則支援停止、復学後再開
- 留年:1年限り支援継続
よくある質問
Q. 文系志望ですが、理工系拡大の影響はありますか?
文系志望の方は、2026年4月の理工系・農学系拡大の直接対象ではありません。文系は従来通り住民税非課税世帯〜年収460万円程度の所得制限。文系で支援を受けるには、家庭の所得条件を満たす必要があります。
Q. 親の年収550万円・理工学部志望です。対象になりますか?
①従来:対象外(460万円超)、②2026年4月以降の理工系・農学系拡大:対象となる可能性。具体的な所得制限ラインは制度詳細で確認してください。年収460万〜600万円の範囲で段階的な支援額となるため、扶養家族数・住宅ローン・社会保険料等で実質判定が変わります。
Q. 入学後に対象から外れることはありますか?
①親の所得が急増(昇進・転職等):翌年度から対象区分変更、②学業成績が下がる:警告→改善なければ支援停止、③留年:1年限りの継続あり、④退学:支援停止。毎年継続申請時に再確認されます。
Q. 給付型と貸与型はどちらが優先?
優先順位は①給付型(返済不要)→②貸与型第一種(無利子)→③貸与型第二種(有利子)。修学支援新制度の給付型を受給した上で、不足分を第一種無利子で補う組合せが理想的。家庭の経済状況により判断を。
Q. 大学を中退したら給付奨学金は返還しなければなりませんか?
①通常の中退:返還は不要、ただし支援は停止、②学業不振による打切:返還義務が発生する場合あり、③不正受給:全額返還+ペナルティ。基本的に正規の中退理由なら返還の心配は少ないですが、詳細はJASSOに確認を。
参考資料
- 文部科学省「高等教育の修学支援新制度」— 制度の概要・対象者・申請手続
- 日本学生支援機構「奨学金」— 申請窓口・支給スケジュール
- 内閣府「教育の負担軽減策」— 関連制度との関係
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参考資料
掲載時点で確認した資料です。制度やガイドラインは変わることがあるため、手続き前には各機関の最新情報も確認してください。
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