2026年8月から介護施設の食費が上がる?自己負担の見通しと軽減策
2026年8月の食費基準費用額見直しで施設入所者の自己負担が増える見通し。収入が少ない方は「負担限度額認定証」(特定入所者介護サービス費)で軽減できます。申請は市区町村の介護保険課へ。
目次(18項目)
結論から先に
2026年8月、介護保険施設における食費の「基準費用額」が見直される見通しです。厚生労働省の介護給付費分科会の議論では、物価上昇を踏まえて食費の基準費用額を引き上げる方向で検討が進められています。特別養護老人ホームや老人保健施設などに入所している方は、8月から食費の自己負担が増える可能性があります。
収入・資産が少ない方は「負担限度額認定証(特定入所者介護サービス費)」を取得することで食費の自己負担が軽減されます。毎年7月31日に有効期限が切れるため、8月以降も軽減を受け続けるには6〜7月に更新手続きが必要です。
食費基準費用額の仕組み
介護保険施設の食費と居住費は「基準費用額」として国が上限額を設定しています。施設はこの基準費用額の範囲内で食費を設定します。
2025年度までの基準費用額(食費)の目安
施設の種別により異なりますが、2025年度時点の食費基準費用額は日額1,500〜1,700円程度の水準です(施設種別・区分によって差があります)。
2026年8月以降の見通し
食料品・光熱費の物価上昇を反映し、日額数十〜数百円単位の引き上げが検討されています。月換算では1,500〜9,000円程度の上昇が見込まれる可能性があり、年間では最大数万円の差になる世帯もあります。詳細は確定次第、厚生労働省から通知が発出されます。
当てはまる人・当てはまらない人
影響を受ける可能性がある方
- 特別養護老人ホーム(特養)・老人保健施設(老健)・介護医療院・介護療養型医療施設に入所中
- 現在の食費自己負担が基準費用額に基づいて設定されている
- 負担限度額認定証を持っていない第4段階(課税世帯)の方
負担限度額認定証で軽減できる方
- 市町村民税非課税世帯(第1〜第3段階)に該当する方
- 資産要件(預貯金等)を満たす方(単身1,000万円、夫婦2,000万円以下が目安)
影響が小さい・ない方
- デイサービスのみを利用していて施設入所していない方
- 有料老人ホーム(介護保険外契約部分)のみを利用している方
- 月の自己負担がすでに高額介護サービス費の上限に達している方
負担限度額認定証の仕組みと申請
「特定入所者介護サービス費」は、収入・資産が少ない施設入所者の食費・居住費を軽減する制度です。認定証を取得すると、食費の上限が各段階に応じた低い金額(例:第1段階300円/日など)に設定されます。
段階別の食費負担限度額の目安
| 段階 | 対象 | 食費負担限度額(日額・目安) |
|---|---|---|
| 第1段階 | 生活保護・老齢福祉年金受給者 | 300円程度 |
| 第2段階 | 年金等収入80万円以下 | 390〜600円程度 |
| 第3段階(1) | 年金等収入80万円超120万円以下 | 650〜1,000円程度 |
| 第3段階(2) | 年金等収入120万円超 | 1,360円程度 |
| 第4段階 | 市民税課税世帯 | 基準費用額全額(軽減なし) |
※金額は2025年度時点の目安。2026年8月以降は改定後の値が適用されます
申請の手続き
- 市区町村の介護保険課に「特定入所者介護サービス費負担限度額認定申請書」を提出
- 添付書類:本人・配偶者の通帳コピー(直近2か月分)、マイナンバーの確認書類など
- 審査後、「介護保険負担限度額認定証」が発行される
- 認定証を施設に提示すると食費・居住費の軽減が適用
有効期限は毎年7月31日です。更新しないと8月1日から軽減が受けられなくなります。毎年5〜6月に市区町村から更新案内が届く場合が多いですが、届かない場合も自主的に申請が必要です。
施設入所中の方が確認すべきこと
施設からの変更通知を見逃さない
改定前(6〜7月ごろ)に施設から食費・居住費の改定通知が送付されます。金額の変化を確認し、疑問があれば施設の相談員(生活相談員)に問い合わせてください。
認定証の更新期限を確認する
負担限度額認定証を持っている方は、有効期限を確認してください。7月末に期限が切れる場合、8月1日から通常料金(基準費用額)が適用されます。更新手続きは認定証の期限前(6〜7月中)に行います。
費用が払えなくなった場合
- 市区町村の介護保険課に「相談」として申し出る
- 社会福祉協議会の生活福祉資金(福祉貸付)を検討
- 施設のソーシャルワーカーに支援策を相談
費用・期限の具体数値
- 食費基準費用額(現行目安):日額1,500〜1,700円程度
- 見直し後の増加幅(見込み):日額数十〜数百円
- 負担限度額認定証の有効期限:毎年7月31日
- 更新申請の目安時期:5〜7月
- 第1段階の食費負担限度額:日額300円程度
よくある質問
Q. 負担限度額認定証は今持っていますが、8月以降も継続して使えますか?
負担限度額認定証の有効期限は毎年7月31日で、8月1日から新しい認定証が必要です。毎年5〜6月ごろに市区町村から更新の案内が届きます。届かない場合は市区町村の介護保険課に確認してください。
Q. 食費の基準費用額と実際の施設請求額は違うのですか?
はい、基準費用額は国が定める目安の上限です。実際の請求額は施設ごとに設定されており、基準費用額を下回る施設も存在します。入所前に施設の重要事項説明書で食費・居住費の具体額を確認してください。
Q. デイサービスの昼食代も今回の見直し対象になりますか?
今回の見直しは主に介護保険施設の入所者の食費が対象です。デイサービスの昼食代は介護保険外の自己負担で、施設ごとに設定されます。
Q. 施設に入所中です。いつ頃に費用変更の通知が来ますか?
通常、改定の1〜2か月前(6〜7月ごろ)に施設から利用者・家族あてに費用変更の通知が届きます。届かない場合は施設の相談員に問い合わせてください。
Q. 第4段階(高所得者)でも食費の上限はありますか?
負担限度額認定証の対象は第1〜第3段階(市町村民税非課税世帯等)です。第4段階の方は基準費用額を上限とした全額自己負担となります。
※個人差があります。受診の判断は医師にご相談ください。
参考資料
- 厚生労働省「介護給付費分科会」資料 — 食費・居住費の見直し審議内容
- 厚生労働省「特定入所者介護サービス費(補足給付)」— 制度の仕組みと申請方法
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参考資料
掲載時点で確認した資料です。制度やガイドラインは変わることがあるため、手続き前には各機関の最新情報も確認してください。
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